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江戸時代、堀川沿いに問屋や商家が集まった京町堀は、埋め立てや戦後の再編を経て、今では静かな住宅地に近い都市の余白としての顔を持ちます。
「靱公園」の緑と、リノベーションで生まれ変わった町家、そしてオフィス街の利便性が混ざり合い、朝から夜まで異なる表情を見せる街です。
そんな京町堀で暮らすとしたら、どんなお店をどのように利用できるのか。
京町堀を日常的に使いこなすための視点を添えつつ、暮らしの中で頼りになるお店をご紹介します。
朝はテイクアウトのコーヒーで「靱公園」へ向かう、午後はゆったりと店内でリノベーション相談の資料をめくる
──そんなふうに一日の始まりと切り替えの両方を担ってくれる空間です。
京町堀の通り沿いにある「Standard Cafe & Gallery」は、リノベーション会社が手がけるカフェ。ここでいう“Gallery”とは、リノベーション空間そのものを見せる空間のこと。
内装・外装ともに自社でデザインから施工まで行い、木の温もりや素材の質感を生かした空間が広がります。訪れる人はコーヒーを味わいながら、心地よく整えられた空間デザインを体感でき、リノベーションに興味を持つ人にとっても刺激のある場所です。
同店の理念は「居心地のいい」空間をつくること。カフェとしての温かみ、ロースターリーとしての香り高い一杯、そしてデザインギャラリーとしての美しさが一体となり、街の新しい“居場所”を形づくっています。
京町堀の店を巡るとき、「靱公園」の緑や季節の移ろいが自然に行程をつくってくれます。
春の新緑、初夏の薔薇(ばら)、秋の街路樹の色づき…こうした風景は、飲食店で過ごす時間のトーンを左右します。
たとえば朝のコーヒー、公園の散歩、ランチという流れは京町堀ならではの心地よい導線が感じられるでしょう。
以下の各店は、そうした街の道すじにあるお店です。
京町堀の落ち着いた路地に佇む「ポルタ・ヌォーヴァ」は、本格イタリアンを気軽に楽しめる名店です。店内はシンプルで上品な内装が静かな雰囲気を作り、木のテーブルや柔らかな照明が街の落ち着きを映します。
シェフの手によるパスタやリゾット、季節の食材を活かした前菜やメインは、一皿ごとに丁寧な仕事が感じられ、素材の味が引き立ちます。かつて商家が素材にこだわった京町堀の歴史と通じる、食への誠実さが伝わる料理です。
散策の後に立ち寄れば、街歩きの余韻をゆっくり味わえる、文化と贅沢が融合した隠れ家のような存在です。
静かな通りに佇む「Grand rocher」は、肩ひじ張らずに楽しめる本格フレンチの名店です。
店内は木や石をあしらったモダンかつナチュラルなインテリアが特徴で、シンプルながらも温かみのある落ち着いた空間を作り出しています。ランチでは、旬の食材を活かした前菜、メイン、デザートのセットが提供され、どの皿も素材の味を引き立てる丁寧な調理が光ります。
商家が集まり素材を大切に扱ってきた京町堀の歴史を受け継ぐかのような料理は、街の伝統と現代の感性をつなぐ一皿です。
京町堀は商家の伝統が残る一方で、オフィスワーカーや住民が混在する街です。
そのため、昼はエネルギー補給の場、夕方以降は切り替えのための居場所が求められます。
次に紹介する店は、まさにその役割を担う存在です。
京町堀の南端に構える「タカムラ ワイン&コーヒーロースターズ」は、世界中からセレクトしたワインと自家焙煎コーヒーを同じ空間で楽しめる稀有な存在です。
日中は光が差し込む開放的なスペースで、焙煎豆を選んだりカフェメニューを味わったり。夜になると照明が落ち着き、ワインバーとしての顔を見せます。1階に並ぶ数千本のボトルは圧巻で、まるで“ワインの図書館”のよう。
休日には近隣の住民が散歩がてら立ち寄り、平日の夕方にはオフィス帰りの人々がグラスを傾ける。そんな日常の断片がこの店を育てています。歴史と現代が交差する京町堀の中で、タカムラは“街の香り”を象徴する存在といえるでしょう。
京町堀の飲食店は、単に食べる場所ではなく、時間帯や気分に応じて暮らしを整えるための拠点です。
朝は「Standard Cafe & Gallery」で気分を整え、靱公園を一周してから「ポルタ・ヌォーヴァ」でゆったりランチ。
あるいは「Grand rocher」でひととき贅沢な昼を過ごし、夕方は「タカムラ ワイン&コーヒーロースターズ」でワインとコーヒーを切り替えに使う──という一日の導線が京町堀では自然に描けます。
リノベの技術や素材へのこだわりが街の風景に溶け込み、店と街が互いに色を添え合う風景は、
ここで暮らすことの豊かさを実感させてくれるでしょう。
0120-499-211
受付時間/営業時間 10:00~18:00
定休日/火曜日・水曜日
06-6372-0050
受付時間/営業時間 9:00~18:00
定休日/日曜日・祝日