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賃貸物件選びのポイントは?
快適な暮らしをかなえるおすすめマンションも紹介- 物件選び
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賃貸物件を選ぶ際、どの条件を優先すべきか、どのようなことに気をつければよいのかなど、悩む方は少なくないでしょう。今回は物件選びの基本的なポイントをはじめ、暮らしがより快適になるおすすめ設備・条件なども併せてご紹介します。
物件選びの基本的なポイントは3つ
賃貸物件を選ぶ際の基本的なポイントは家賃・エリア・広さの3つです。まず、この3つのポイントを先に決めておくことで、物件の絞り込みがしやすくなります。以下で、それぞれの設定の仕方について詳しく見ていきましょう。
家賃
家賃は、毎月支払う固定費のなかでも大きな割合を占めています。初めに、負担なく支払える上限額を決めておきましょう。
家賃の目安は長らく「手取り収入の3分の1」といわれてきましたが、物価高や税負担の増加などを踏まえ、考え方が変わってきています。月ごとの収支をあらためて確認し、3分の1だと生活を圧迫されたり、貯蓄しにくくなったりする場合は、金額を下げる方向で見直してみましょう。物件を探し始めてから家賃設定を下げると、条件が狭まって物件選びの楽しみが薄れてしまうので、最初に無理のない範囲で見積もっておくことがポイントです。
家賃の上限を決めたら、敷金・礼金・仲介手数料といった「初期費用」の総額にも注目しましょう。賃貸にかかる初期費用の目安は、家賃の4か月分~6か月分といわれます。たとえば家賃15万円の物件なら、初期費用は60万円~90万円ほどを見込んでおかなければなりません。
もし家賃が同じ物件で迷ったら、この初期費用を比較してみると、判断の参考になるでしょう。
エリア
「どの街に住むか」というエリアの絞り込みも、物件選びを進めるには欠かせないポイントです。基本的には、通勤・通学に便利な沿線から選ぶのが無難でしょう。家賃はターミナル駅から離れるほど抑えやすくなります。しかし、離れ過ぎると通勤時間がかかり、プライベートの時間が減ってしまうこともあるのでバランスに注意しましょう。
さらに、自分が望むライフスタイルに合っているエリアかどうかも重要です。たとえば、「おしゃれで洗練された街」「先進的でエンタメが充実している地区」「昔ながらの商店街のある市街地」など、エリアごとに異なる個性があります。こうした特徴を事前に調べて把握しておくことで、自分に合ったエリアをより絞り込みやすくなるでしょう。
エリア内で気になる物件を見つけたら、まず確認したいのが「立地」です。最寄り駅までの距離が遠過ぎると、通勤や買い物が不便になり、日々のストレスにつながる場合があります。自分のライフスタイルに合った駅の距離や、必要な施設(スーパー・病院・カフェなど)がそろっているかを事前にチェックしておくことで、後悔のない住まい選びができます。
広さ
賃貸物件で快適な生活を送るためには、適切な広さが求められます。広さを決めるうえで基準になるのが、世帯人数です。
国土交通省が定めた「住生活基本計画」(※)によると、健康で文化的な住生活を営むために欠かせない住宅の面積水準は、単身者で最低25㎡、2人以上の世帯で10㎡×世帯人数+10㎡(最低30㎡)とされています。二人暮らしの場合、40㎡あれば広さにゆとりを持って暮らせますが、間取りや動線によっては、30㎡でも十分に2人で暮らせる可能性もあるので、実際の物件を見ることが大切です。
面積を間取りに換算すると、25㎡は1Rや1K、40㎡は1LDKや2DKが一般的です。「どの部屋を何に使うのか」という目的を明確にすることで、自分にとって適切な広さの物件を選べるでしょう。
物件選びに追加したいこだわりの設備・条件
物件選びの基本となる3つのポイントを設定したら、さらに細かいこだわりを盛り込んでみましょう。より自分らしく快適な暮らしに近づけるだけでなく、複数の物件で悩んだときの判断材料にもなります。こだわりたい設備や条件の内容は人によって異なりますが、主なものは以下の通りです。
部屋の階数
「2階以上」という階数は、賃貸物件において人気の条件です。一般的に階数が高いほうが防犯性が高く、さらに眺望や日当たりにも影響します。タワーマンションのように高さがあり、総戸数が多い場合は、エレベーターが何基あるかもチェックしておくと安心でしょう。
日当たり
日当たりのよい物件には明るいイメージがあり、やはり人気の条件です。「平日の日中は仕事でいない」「土日も外出が多い」という方は日当たりを後回しにするかもしれませんが、日当たりがよくないと室内に湿気がこもりやすく、洗濯物が乾きにくくなることがあります。そのため、方角にかかわらず日中のうちに内見して実際の様子を確かめ、浴室乾燥機の有無や窓の大きさなどもチェックすることが大切です。
防音性
音に対する感じ方は、人によって異なるものです。しかし、隣の生活音が聞こえやすい物件や線路沿いの物件、幹線道路や繁華街が近くにある物件などは、入居後にストレスを感じる恐れがあります。一般的に防音性が高いとされるのは、RC(鉄筋コンクリート)造やSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造の物件です。内見時に建物の構造を担当者に尋ねるほか、二重サッシの有無や周辺環境についてもチェックするとよいでしょう。
水回りの設備・動線
キッチン、バス・トイレなどの水回りは毎日使う場所なので、その後の暮らしへの影響は大きいといえます。
「バス・トイレ別」「独立洗面台」「食洗機」といった人気の条件に加えて、家事動線もチェックしてみましょう。「玄関からすぐ洗面所へ行ける」「洗濯機置き場と干す場所が近い」といった動線になっていると、効率のよさと快適さが両立された暮らしになります。水回りの設備がほぼ同じスペックの物件で悩んだときの、判断材料にもなるでしょう。
収納スペースの容量
クローゼットやシューズボックスなどの収納スペースに、十分な容量があるかどうかも大切なポイントです。手持ちの衣類や靴、布団などが入りきらない場合、自分で収納ケースを用意するか、持ち物自体を減らさなければなりません。また、収納スペースの位置や扉の開き方などによって家具のレイアウトも決まるため、使い勝手についても内見で確認しておきましょう。
セキュリティ
セキュリティに関する設備が充実しているマンションなら、安心して生活を送れます。代表的な設備は、モニター付きインターホンとオートロックです。ほかに防犯カメラ、窓センサー、なりすまし強盗を避けられる宅配ボックスなどがあるとより安心でしょう。
物件選びのポイントは一人暮らしと二人暮らしでどう変わる?
物件選びのポイントは、一人暮らしか二人暮らしかによっても変わります。あらかじめそれぞれのポイントを踏まえたうえで、優先したい条件をはっきりさせておけば、決断に迷う時間を減らせるでしょう。
一人暮らしの物件選びのポイント
一人暮らしでは家賃を1人で負担しなければならないため、余裕をもって上限額を設定しましょう。
また、暮らしに必要な施設が近隣にそろっていることも重要なポイントです。よく外食するなら周辺の飲食店を見たり、自炊が多いなら近くにスーパーがあるか確認したりすると安心でしょう。ほかにも、旅行が好きな場合は、ターミナル駅や空港へのアクセスのよさがポイントになるでしょう。
二人暮らしの物件選びのポイント
夫婦二人暮らしの場合、まず重要なポイントは広さと間取りです。2人の生活リズムにズレがなければ、居室が1つの1DKや1LDKでもよいでしょう。一方、生活リズムが異なったり、仕事部屋や1人になれる空間が欲しかったりする場合は、2DK以上がおすすめです。2DK以上なら、その後ライフステージが変わっても住み続けやすいでしょう。
次に、夫婦間で条件をすり合わせることも大切です。お互いに最優先したい条件を挙げることで、物件選びを進めやすくなります。「夫は広さを求めているが、妻は家賃を抑えたい」というように意見が分かれる場合は、最寄り駅からやや離れたエリアで広い物件を見つけるなどの妥協点を探してみましょう。
夫婦以外の同棲の場合は、ライフスタイルや居住期間を考慮するのがおすすめです。詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
まとめ
賃貸物件選びは、家賃・エリア・広さという基本的なポイントに、自分にとって譲れないこだわりを加味することで進めやすくなります。部屋の階数や日当たりといった条件のほか、設備の充実度にもこだわってみるとよいでしょう。
三井不動産レジデンシャルリースでは、人気の共用設備や「新築」「ペット可」などのこだわりから物件検索することが可能です。また、管理物件は都心部を含む多くのエリア・駅にあるので、豊富な選択肢のなかからご希望の物件を選べます。ぜひ、以下からご自身のご希望に合う物件を探してみてはいかがでしょうか?
- ※出典:住生活基本計画(全国計画)本文,国土交通省
https://www.mlit.go.jp/common/001392030.pdf
(最終確認:2025年10月29日)
関西学院大学法学部法律学科卒業。有限会社アローフィールド代表取締役社長。
不動産賃貸業、学習塾経営に携わりながら自身の経験・知識を活かし金融関係、不動産全般(不動産売買・不動産投資)などの記事執筆や監修に携わる。